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〜3月29日@〜
@ 宮 崎  7:29 → きりしま3号 → 霧島神宮  8:46 [485系3両編成]
さて、今日は鹿児島県内を乗りつぶしていきます♪
まずは鹿児島中央への<きりしま>で鹿児島県内へ…
7時半発と朝早いにも関わらず意外と乗客も多く
わずか3両の車内はほぼ満席となりました。
この区間は「鰐塚越え」「霧島越え」と峠が多く
車窓は緑豊かな、されど険しい山越えとなります。
高架駅の西都城であとから乗車することになる
鹿児島中央行817系の普通列車を追い抜かし、
県境を越えると霧島山系が望める霧島神宮に到着です。
- スタンプNO.004 霧島神宮駅 -
☆☆☆ スタンプテーマ ☆☆☆
樹齢700年の老杉が生い茂る、西の日光。
「霧島神宮」

駅からは少し離れますが、森の木々に囲まれた
霧島屋久国立公園内にある6世紀創建という
古い歴史を誇る国の重要文化財 霧島神宮。
ここで4つ目となる霧島神宮駅のスタンプは
この木々生い茂る霧島神宮をイメージしたものでした。
A 霧島神宮  9:02 → 日豊本線 普 通 → 隼 人  9:25 [817系2両編成]
霧島神宮駅前には無料で利用できる足湯も
あるのですが、滞在時間が16分と短かったので
これはまた明日じっくり訪れることにします。

やってきた普通列車は先ほど乗ってきた<きりしま>が
西都城で追い抜かしたものであり、実は高千穂鉄道の
接続駅だった高鍋からの超ロングラン列車でした。
全行程およそ150kmの道のりを4時間近くかけて走る
のんびりしたローカル列車に揺られ、隼人で下車します。
B 隼 人 10:02 → はやとの風2号 → 吉 松 10:57 [キハ47系2両編成]
隼人からは肥薩線の観光列車を乗り継いでいきます。
肥薩線は場所によって様々な表情を見せてくれる
見所たっぷりな路線で、3つの観光列車が走っています。

まずは観光特急列車<はやとの風>に乗り込み吉松へ。
九州新幹線開業と同時に登場した特急列車で、
ローカル線の旅の新しいあり方を提案しました。
特急車両では唯一であろう窓の開く車両であり、
これもローカル線の旅に味を添える1つのポイント。

車内は観光列車らしく観光客が多くを占めますが、
その一方で停車駅の多さからか地元の方の利用も多く、
この日は客室乗務員から1駅分300円の特急券を
購入するおばあちゃんや高校生もいましたね。

途中の嘉例川は九州最古の木造駅舎で、ホームに
降りて見学できるよう停車時間が5分とられています。
なお、嘉例川駅舎については明日もこの列車で
通過するので、30日の方で触れたいと思います。

吉松到着前まで車販や観光案内など客室乗務員の
サービスが続いており、さすがJR九州といったところ。
- スタンプNO.005 はやとの風 -
そんな楽しい旅路を演出してくれた<はやとの風>が
5つ目の、観光列車では1つ目のスタンプとなります。
スタンプは指定席車両中央の木の温もりが伝わる
コモンスペース(展望席)においてありました。
桜島をバックに快走する<はやとの風>がモチーフとされ
天気が良ければこのような景色を見ることができます。

明日はこのスタンプの通り桜島を見ながら
進むのですが、いやはや天気はどうでしょうかねぇ…
C 吉 松 11:40 → しんぺい2号 → 人 吉 12:53 [キハ47系2両編成]
さてさて、いよいよ吉松からは<しんぺい>に乗車です。
九州内で最も勾配のきつい、そして最も美しい車窓が
見られる区間を走り、途中2ヵ所のスイッチバックや
ループ線、日本三大車窓もあって見所ありすぎです。

ホームで入線を待っていると先ほどの<はやとの風>
客室乗務員からこれから<しんぺい>が辿る山越え区間を
紹介した案内パンフレット「列車の山登り」を頂きました。
人吉までのトンネル名や見所が詳しく書かれた地図で、
こういうものがあると旅の楽しさも倍増ですね。

さて、<しんぺい>は7席しか自由席がありませんが、
今回あえて指定席はとらず、車両中央に設けられた
展望スペース(立席フリースペース)に陣取りました。
ここにはイスこそありませんが、大きめの机があり、
車窓を眺めるにはもってこいでおすすめです。
荷物も置けますし、何より写真が撮りやすいんです♪

ほぼ満席の車内になり定刻通り吉松駅を発車。
ここから<しんぺい>君の山登りが始まります♪♪
えっちらおっちら160mの高度をかせいで真幸駅に到着。
到着前に通過する山上第二トンネルには悲しい歴史が…
終戦まもない1945年8月22日に多くの復員兵を乗せた
列車がトンネル内で勾配を登り切れずに立ち往生。
トンネル内は煙で充満し、多くの乗客が列車から降りて
避難しているところへ列車が後退し始め、
56名もの犠牲者を出す事故が発生しました。
そのためトンネル入口には慰霊碑が建てられています。

さて、真幸駅には「幸せの鐘」なるものがあり、
自分の今の幸せ度合いに応じてカンカンカンと鳴らせば
より幸せになれるとされていますが、元々は鉄道マンが
安全を願って鳴らした鐘で趣旨が変わってきてるような
気もするのですが…まぁ幸せなのはいいことですねw

真幸はスイッチバック駅で、一旦バックで引き上げ線へ。
運転士さんも車内を通り抜けて運転席を移動すると
案内があり、「みなさん拍手でお迎えください」とのことw
客室乗務員のアドリブですが、乗客のノリが関西だな…
みんな拍手喝采で運転士さんを出迎えましたw
「え〜たくさんの拍手ありがとうございました」と
運転士さんのコメントがあると車内は笑い声が渦巻き、
日本に乗客、運転士、客室乗務員が一体となって
過ごせる列車が他にあるでしょうか…いいもんですね。

引き上げ線で再び進行方向を変え、山登り再開。
<しんぺい>君はウォンウォンうなりながら進みます。
<しんぺい>という愛称はこの人吉〜吉松が開通した
当時の鉄道院総裁 後藤新平が由来とされており、
矢岳第一トンネルの人吉側を向いたポータルに
建設当時の逓信大臣 山縣伊三郎の言葉が、
吉松側ポータルに後藤新平の言葉が今なお残り、
伊三郎の言葉に向かってトンネルへ入っていく吉松行を
<いさぶろう>、新平の言葉に向かってトンネルへ
入っていく人吉行を<しんぺい>と名付けたもの。

その矢岳第一トンネルに入る前に日本三大車窓の
1つがあり、1分ほどの停車時間がとられています。
あいにくの曇り空でほとんど何も見えませんでした。
晴れていて、空気が澄んでいれば下写真のように
桜島を望むこともできますが、桜島まで見えるのは
年に2〜3回あるかないかで非常にまれなんだそうです。
☆三大車窓はクリックすると拡大します☆
▲2005年8月6日撮影
矢岳第一トンネルを抜けると矢岳駅に到着。
ここは駅前にD51を保存しているSL展示館があり、
見学のため5分近く停車時間がとられています。
ここが肥薩線の最高地点となり標高は536.9m、
吉松駅から320mも登ってきたことになります。

ここからは長い下り坂となり、次の大畑(おこば)は
ループ線とスイッチバックを組み合わせた珍しい駅で、
大畑到着前にはループ下を走る線路を見ることができ
ループ線がくるっとまわっていることが実感できます。
ループをまわり終え、一旦引き込み線に入って
方転、スイッチバックしたのちバックでホームに入線。
真幸に続いてここでも運転士さんは車内を通り抜けての
移動になりますが、やはりみんな拍手でお出迎えw

ループ線とスイッチバックの組み合わせで
矢岳から240m近く下ってきて到着した大畑は
ホーム横に数十本の桜の木が植わっており、
時期が良かった、ホントに満開の見頃でした。
写真の左側では花見してる方もおられ、ほのぼの。
大畑を出るとあとは球磨川ほとりの人吉へ下るのみ。
下り坂に身をまかせかなりのスピードで下っていきます。

陣取ったフリースペースには吉松駅でも頂いた
案内パンフレット「列車の山登り」があり、そのわきには
「時間旅行 たいむとりっぷ」とのカバーがついた本が…
めくってみるといわゆる「駅ノート」ならぬ「列車ノート」で
全国各地からの旅人の思いが記されていました。
管理人と同じく姫路からという旅人もおり、びっくり…
でもペラペラめくってて最も驚いたのが…
鉄子の旅」ってマンガをご存知でしょうか…
日本全国全駅下車(私鉄・地下鉄含む)を達成した
トラベルライター横見浩彦さんと漫画家キクチさんが
編集者と3人で鉄道旅行するノンフィクションマンガ
なんですが、単行本第4巻でこの<しんぺい>に乗車を…
キクチさん<しんぺい>に感動しておられたし、これは
おそらくその時にキクチさんが書かれたものかと…

それにしてもおもしろいマンガなので是非どうぞ。
ちなみに全6巻で、すでに連載は終了しちゃってます…
- スタンプNO.006 いさぶろう・しんぺい -
さて、全国各地からのいろんな旅人の思いを詰め込んだ
<いさぶろう><しんぺい>が6つ目のスタンプになります。
この<いさぶろう・しんぺい>を語る上で欠かせない
ループ線とスイッチバックを背景に走る車両をデザイン。
ちゃんとヘッドマークも右端にあしらわれており
<いさぶろう・しんぺい>を端的に語る1枚ですね〜w

球磨川を渡ると楽しい旅を演出してくれた
<しんぺい>ともお別れで終点 人吉に到着です。

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